Microsoft 365 Copilot完全解説 | Word・Excel・PowerPointのAIエージェント機能
- 公開日:2025/11/23
- 最終更新日:
- パソコン初心者
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「毎週同じような報告書を作るのに2時間もかかる…」「Excelのデータ分析、もっと簡単にできないかな?」
そんな悩みを抱えているビジネスパーソンに朗報です。この記事では、Microsoft 365 Copilotの革新的な新機能「エージェントモード(Agent Mode)」について、2025年11月時点の最新提供状況、具体的な使い方、料金プラン、導入方法まで詳しく解説します。
エージェントモードは「レシピを教える先生」から「料理を作るシェフ」への進化
従来のCopilotは、「こうしたらどうですか?」と提案してくれるレシピの先生のようなものでした。しかし新しいエージェントモードは、実際に料理を作ってくれるシェフのように、指示を出せば最後まで自律的に作業を完成させてくれます。あなたは最終的な味見(チェック)をするだけでOKです。
この記事を読めば、エージェントモードがどのように業務を効率化できるかがわかります。(専門知識は不要です!)
注:この記事は2025年11月23日時点の情報に基づいています。2025年11月18日のMicrosoft Ignite 2025で重要な更新が発表されました。提供状況、機能、料金は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
利用可能性についての重要な注意
Wordは2025年11月18日から一般提供(GA)が開始されました。ExcelはWeb版を中心に、Microsoft 365 Frontier Program参加テナントから先行提供が続いています。PowerPointは2025年11月18日からFrontier Program経由で提供が開始されました。一般提供は段階的に広げていく予定であり、テナント設定により利用可否が異なります。自社環境で利用可能かどうかは、IT管理者またはMicrosoft担当者に確認する必要があります。
エージェントモードとは?従来のCopilotとの決定的な違い
従来のCopilot:提案型アシスタント
2024年まで提供されていた従来のCopilotは、あなたが「営業報告書を作って」と指示すると、「こんな内容でどうですか?」と提案してくれるツールでした。しかし、実際の作業は人間が行う必要がありました。
エージェントモード:自律型アシスタント
2025年9月29日に発表され、Frontier Program参加テナントから提供が開始されたエージェントモードは、指示を受けると以下のように自律的に作業を進めます:
従来型Copilot
役割: 提案してくれる秘書
作業: 「こうしたらどうですか?」と提案
実行: 人間が行う
エージェントモード
役割: 仕事を代行するアシスタント
作業: 実際に作業を実行
実行: AIが自律的に完成まで進める
2025年11月時点の提供状況
エージェントモードは、2025年11月18日のMicrosoft Ignite 2025で重要な更新が発表されました。提供状況は急速に変化しています。
Microsoftが公開しているエージェントモードの公式概要ドキュメントを確認すると、Word・Excel・PowerPointそれぞれのロールアウト状況や今後の予定が正確に把握できます。詳細はMicrosoft 365 Copilot エージェント概要(Microsoft Learn公式)で確認できます。
各アプリの提供状況
Word エージェントモード
- 提供状況: 一般提供開始(2025年11月18日〜)
- 対象: Microsoft 365 Copilot および Microsoft 365 Premium 契約者向けに一般提供中(Web版・デスクトップ版)
- 機能: 文書の自動作成・編集、大規模文書の要約、自動推敲・校正
Excel エージェントモード
- 提供状況: 先行提供+段階的展開中
- 対象: Frontier Program参加テナントのWeb版Excelから順次展開(デスクトップ版は順次対応予定)
- 機能: データ分析・グラフ作成の自動化、高度な分析支援
- 最新情報: 2025年11月のアップデートで、AnthropicとOpenAIの推論モデルを選択できるようになり、タスクに応じて最適なモデルを使用できます
PowerPoint エージェントモード
- 提供状況: Frontier Programで提供開始(2025年11月18日〜)
- 対象: Frontier Program参加テナント(Insiders Beta Channel on Windows)
- 機能: プレゼン資料の自動生成、発表者用ノートの作成
Copilot Chat(Agent Mode統合予定)
- 提供状況: 2026年初頭にAgent Mode対応予定
- 対象: Microsoft 365契約者全員に無料提供
- 機能: ChatからOfficeアプリを操作できるAgent Mode機能を統合予定
自社環境で使えるか確認する方法
- IT管理者またはMicrosoft担当者に問い合わせる
- 自社がFrontier Programに参加しているか確認する
- Web版Word/Excelを開いてCopilot関連の新機能が表示されるかチェック
Frontier Programとは?
Microsoft 365 Frontier Programは、Microsoftの新機能を優先的に試せるプログラムです。企業単位での申し込みが必要で、IT管理者経由で参加可能です。エージェントモードを早期に利用したい場合は、Frontier Programへの参加を検討しましょう。
Word エージェントモードでできること
2025年11月18日から一般提供(GA)が開始されました。Microsoft 365 Copilot および Microsoft 365 Premium 契約者であれば、Web版・デスクトップ版の両方で利用できます。
1. ゼロから文書を自動作成
週次報告書、議事録、企画書のたたき台など、定型的な文書を自動生成できます。
使い方の例:
「先週の営業活動について、週次報告書を作成してください。メールとカレンダーの情報を参照して、1. 訪問した顧客リスト、2. 成約した案件、3. 次週の予定を含めてください」
Copilotの動き:
- 過去1週間のメールやカレンダーから、利用可能な情報をもとに顧客とのやり取りを抽出
- カレンダーから訪問記録を取得
- 整理して見やすい報告書を作成
- 不足している情報があれば追加質問
注記:組織の権限設定やセキュリティポリシー、DLP(情報漏洩防止)設定により、参照できる範囲は変わります。
2. 大規模文書の要約
数十〜数百ページ規模の長文ドキュメントも、環境の制限の範囲内でまとめて要約できるようになっています。100ページの契約書から重要ポイントを抽出したり、複数の報告書を統合して概要を作成したりできます。必要に応じて文書を分割して使うケースもあります。
3. 文章の自動推敲・校正
トーンの変更、簡潔化、一括校正が可能です。
例:トーン変更
- 元の文章:「この件、どう思いますか?」
- 指示:「もっとフォーマルな表現にして」
- 結果例:「本件につきまして、ご意見を賜れますでしょうか」
重要な注意事項
エージェントモードは強力ですが、最終的な判断と責任は人間が負います。特に法的文書や重要な契約書は、必ず専門家の確認が必要です。AIの出力は「たたき台」として扱い、必ず内容を確認してください。
Excel エージェントモードでできること
Frontier Program参加テナントのWeb版Excelから順次展開中です。2025年11月のアップデートで、さらに強力な機能が追加されました。
1. 話しかけるだけでデータ分析
従来は関数を調べて数式を入力し、エラーが出たら修正して…という手間がかかりました。エージェントモードなら、以下のように指示するだけです。
指示の例:
「この売上データから、1. 月別の売上推移をグラフにして、2. 前年比を計算して、3. トップ10の商品を抽出して」
Copilotが自動的に:
- 必要な計算式を作成
- グラフを生成
- 見やすく書式設定
2. 高度な分析機能との連携(最新アップデート)
Python in Excelや高度な分析機能と組み合わせることで、売上予測や複雑な統計分析といった高度な処理も支援できるよう設計されています。プログラミングの知識がなくても、データのクリーニングや予測分析などが可能になります。
2025年11月のアップデートで追加された機能:
AnthropicとOpenAIの推論モデルを選択できるようになり、タスクに応じて最適なモデルを使用できます。複雑な分析にはAnthropic、迅速な処理にはOpenAIなど、柔軟に使い分けが可能です。
使い方:
「過去2年間の売上データから、来月の売上を予測して」
注記:具体的な提供範囲や組み合わせ方は、利用プランや時期によって変わる可能性があります。
3. AIが理解しやすい表の作り方
Excelでエージェントモードを効果的に使うには、データを整理しておくことが重要です。
NGな表の例
見出しが複数行、セルの結合、余計な装飾がある表
問題点: AIが構造を理解できない
OKな表の例
1行目に見出し(地域、月、売上)、データが整然と並んでいる表
メリット: AIが正確に分析できる
AIが理解しやすい表を作るルール
- 1行目に見出しを配置(「地域」「売上」など)
- セルの結合は避ける
- 空白行を作らない
- 1つの表に1種類のデータ
PowerPoint エージェントモード(Frontier Programで提供開始)
2025年11月18日からFrontier Program経由で提供が開始されました。Insiders Beta Channel on Windowsで利用可能です。
1. Word文書から自動でスライド作成
従来は、Word文書を読んで(30分)、スライドの構成を考えて(30分)、内容を要約してスライドに入力して(1時間)、デザインを整える(30分)と、合計2時間以上かかっていました。
エージェントモードの使い方:
「この企画書からプレゼン資料を15枚で作成してください。エグゼクティブ向けに、結論を最初に提示する構成で」
期待される結果:
- 自動的にスライドに分割
- 重要ポイントを抽出
- グラフや図表を挿入
- デザインを統一
2. 発表者用ノートの自動生成
各スライドに、話すべきポイント、補足説明、質問への想定回答が自動的に追加されます。
3. より良いスライドを作るための準備
PowerPointエージェントモードを効果的に使うには、元となるWord文書を構造化して書くことが重要です。
Word文書の準備方法
- Wordの「見出し」機能を使う(見出し1:大タイトル、見出し2:個別スライドのタイトル)
- 構造化して書く(階層を明確にする)
- 簡潔に書く(1段落は3〜4行程度)
注記:Frontier Programへの参加が必要です。一般提供の時期は公式発表をお待ちください。
料金プランと導入方法
必要なライセンス
基本条件:Microsoft 365のサブスクリプション契約が必要です(買い切り版のOfficeでは使えません)。
料金プランの目安(2025年11月時点)
Microsoft 365 Copilotの最新料金プランや日本円での正確な価格を知りたい場合は、公式の価格ページを確認するのが確実です。詳細はMicrosoft 365 Copilot 料金プラン(公式)で確認できます。
Microsoft 365 Copilot(法人向け)
Enterprise向け
- 対象: 大企業・中堅企業
- 価格帯の目安: 30 USD/月
- 主な機能: 全機能・社内データ連携
- エージェントモード: Word一般提供中、Excel先行提供中、PowerPoint Frontier Program提供中
Business向け(2025年12月1日〜)
- 対象: 300人以下の中小企業
- 価格帯の目安: 21 USD/月
- 主な機能: 全機能・社内データ連携
- エージェントモード: Word一般提供中、Excel先行提供中、PowerPoint Frontier Program提供中
個人向けプラン
- 対象: 個人
- 価格帯の目安: 代表的なプランでは 20 USD前後/月
- 主な機能: 個人用OfficeでCopilot利用
- エージェントモード: 一部機能から対応拡大中
Copilot Chat(2026年初頭にAgent Mode対応予定)
- 対象: Microsoft 365契約者全員
- 月額: 無料
- 主な機能: Web版の基本機能、2026年初頭にAgent Mode統合予定
料金に関する重要な注記
上記の価格は2025年11月時点の報道ベースの目安です。2025年12月1日から中小企業向けの新プラン(Microsoft 365 Copilot Business、$21/月)が導入されます。正式な名称・価格は変更される可能性があります。個人向けプランは名称や位置付けが変更されることが多いため、日本円換算額は為替レートにより変動します。企業向けは別途Microsoft 365基本ライセンスが必要です。契約前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
どのプランを選ぶべき?
中小企業(300人以下)で導入する場合:Microsoft 365 Copilot Business
- 2025年12月1日から利用可能
- Enterprise向けより低価格($21/月)
- 社内のメールや文書を活用できる
- Word・Excelエージェントモード対応
大企業・中堅企業で導入する場合:Microsoft 365 Copilot(Enterprise向け)
- 社内のメールや文書を活用できる
- Word一般提供中、Excel先行提供中
- PowerPointもFrontier Program経由で利用可能
- セキュリティ管理が充実
こんな会社におすすめ:定型的な報告書を多く作成している、データ分析の効率を上げたい、プレゼン資料作成に時間がかかっている
個人で使いたい場合:個人向けプラン
- 個人のOfficeアプリで使える
- 最新AIモデルに優先アクセス
- 個人の生産性向上
注意:個人向けプランは名称や内容が変更される可能性が高いため、契約前に必ず最新情報をご確認ください。
セキュリティとデータ保護
Microsoft 365 Copilotは、プライバシー保護とコンプライアンスを前提とした設計になっていますが、最終的な運用責任は組織側にもあります。
Microsoft 365 Copilotが企業データに対してどのようなセキュリティ・プライバシー対策を取っているかは、公式の信頼できるドキュメントで詳細に解説されています。特にIT管理者やコンプライアンス担当者は必見です。詳細はMicrosoft 365 Copilot データ・プライバシー・セキュリティ概要(Microsoft Learn公式)で確認できます。
データ保護の仕組み
テナント境界は「銀行の貸金庫」
あなたの会社のデータは、会社専用の保管場所(テナント)に保管されます。これは銀行の貸金庫のようなもので、他の会社のCopilotから参照されないように、テナント境界で厳格に分離されています。A社の貸金庫の中身をB社が見られないように、データの境界線が管理されています。
4つの保護レイヤー
1. テナント境界による分離
あなたの会社のデータは、会社専用の保管場所(テナント)に保管され、他の会社のCopilotから参照されないように厳格に分離されています。
2. アクセス権限の継承
あなたが見られないファイルは、Copilotも見られません。例:上司だけがアクセスできる機密文書 → Copilotもアクセス不可
3. 機密情報の保護
「社外秘」「極秘」などのラベルが付いたファイルは特別扱いされ、管理者の設定により、Copilotからのアクセスを制限可能です。
4. 学習への不使用
あなたの入力内容は、Microsoftの基盤モデルの訓練データとして使用されません。
IT管理者ができること
1. 利用者の管理
- 誰がCopilotを使えるか設定
- 部署ごとに権限を分ける
- ライセンスの割り当て
2. データアクセスの制御
- どのデータにCopilotがアクセスできるか設定
- 機密情報へのアクセスを制限
- DLP(情報漏洩防止)ポリシーの適用
3. 利用状況の監視
- 誰がどのように使っているか確認
- 使用量のレポート作成
- 不適切な使用の検出
4. AIエージェントの管理
- Copilot StudioやMicrosoft 365管理センターなどの管理ツールで一元管理
- 組織全体のAIエージェントの動作ポリシーや利用状況を管理
- セキュリティポリシーの適用
セキュリティに関する重要な注意
設計上は高いセキュリティレベルを実現していますが、組織側での適切な設定と運用も必要です。IT管理者は、データアクセスの制御、利用状況の監視、DLP(情報漏洩防止)ポリシーの適用などを適切に行う必要があります。
技術的な背景(知っておきたい基礎知識)
Copilotの頭脳:最新のAI技術
使われているAI:
OpenAIが提供する GPT-4クラスの大規模言語モデルや、Microsoft独自のモデルなど、複数のモデルを組み合わせたマルチモデル構成になっていると公表されています。
特徴:
- 継続的に改善が行われています
- 環境によって利用可能なモデルが異なる場合があります
- 一部の環境では、裏側で複数モデルを使い分ける設計が採用されています
- 2025年11月のアップデートで、Excel Agent ModeではAnthropicとOpenAIの推論モデルを選択できるようになりました
注記:具体的にどのモデルが使われているかは、環境や時期によって異なり、すべてが公表されているわけではありません。
Copilotはどこから情報を取ってくる?
情報源:
1. 社内のデータ
- あなたのメール
- 共有されている文書
- 会議の記録
- チームのチャット履歴
2. 公開情報
- Web検索結果(ニュース記事や公式サイトなど)
- 一般的な知識
- 業界のトレンド
重要:どこから情報を取得したかわかりにくい場合があるため、必ず内容を確認しましょう。
うまく使いこなすための実践テクニック
テクニック1:具体的で明確な指示を出す
あいまいな指示(悪い例)
「資料を作って」
問題点: 何を作るのか不明確
具体的な指示(良い例)
「2024年第3四半期の営業報告書を作成してください。構成:1. エグゼクティブサマリー、2. 売上実績(グラフ付き)、3. 主要案件の進捗、4. 次四半期の目標。参照データ:売上データ.xlsx、先四半期の報告書。A4サイズ、10ページ以内、経営層向けのトーン」
良い指示のポイント
- 何を作るか明確に
- どのデータを使うか指定
- どんな形式か説明
- 誰向けかを伝える
テクニック2:段階的に指示して改善する
一度で完璧を求めるのではなく、段階的に改善していく方が効率的です。
テクニック3:必ず最終確認をする
最終確認のチェックリスト
- 内容の正確性:数字は正しいか、事実関係に誤りはないか
- 文章の品質:誤字脱字はないか、文章の流れは自然か
- 体裁・デザイン:フォントは統一されているか、レイアウトは整っているか
- 目的との一致:指示した内容が含まれているか、想定読者に適した内容か
最も重要なルール
特に社外に出す資料、重要な意思決定に使う資料は、必ず人間が最終チェックしてください。Copilotは強力なツールですが、最終的な判断と責任は人間が負います。
よくある質問(FAQ)
Q1. 英語じゃないと使えないのでは?
A. 多くのケースで日本語プロンプトが利用できますが、UI表示や一部機能の対応状況は環境によって異なります。実際の対応状況はバージョンとテナント設定によって変わるため、試しながら確認するのがおすすめです。
Q2. 使い方は難しくない?特別な訓練が必要?
A. 特別な訓練は不要です。普通に日本語で話せること、Word/Excel/PowerPointの基本操作ができることがあれば十分です。多くの企業で、2〜3時間の研修で十分に使えるようになっています。
Q3. 使いすぎると追加料金がかかる?
A. 基本的には月額料金だけで使えます。ただし、短時間に非常に大量のリクエストを送ると、一時的な制限(クールダウン)がかかることがあります。通常の業務利用の範囲であれば問題ありません。
Q4. 情報が間違っていたら誰の責任?
A. 最終的な責任は使用者(および組織)にあります。Copilotは「作業を手伝うツール」であり、最終的な判断と確認は人間が行う必要があります。AIの出力は「たたき台」として扱い、必ず内容を確認してください。
Q5. 競合他社にも情報が漏れない?
A. 他社テナントから参照されないように、テナント境界で厳格に分離されています。各企業のデータは「テナント」という単位で管理され、テナント境界により他社のCopilotはあなたの会社のデータにアクセスできない設計になっています。Microsoftの高レベルのセキュリティ設計により保護されていますが、組織側での適切な設定も重要です。
Q6. AIに仕事を奪われるのでは?
A. Copilotは「仕事を奪う」のではなく「仕事を変える」ツールです。Copilotが得意なのは定型作業の自動化、大量データの処理、たたき台の作成です。一方、人間が得意なのは創造的な発想、複雑な判断、対人コミュニケーション、戦略的思考です。単純作業から解放され、より創造的で価値の高い仕事に時間を使えるようになります。
まとめ:AIと協働する新しい働き方へ
この記事では、Microsoft 365 Copilotのエージェントモードについて解説しました:
- エージェントモードとは:従来の「提案型」から「自律型」へ進化。指示を出せば最後まで自律的に作業を完成させてくれる
2025年9月29日に発表され、Word(2025年11月18日から一般提供)、Excel(Frontier Program参加テナントから先行提供中)、PowerPoint(2025年11月18日からFrontier Program経由で提供開始)で利用可能です。
- 主な機能:Word(文書の自動作成・要約・推敲)、Excel(データ分析・グラフ作成・高度な分析支援、モデル選択機能)、PowerPoint(プレゼン資料の自動生成)
それぞれのアプリで定型作業を大幅に自動化できます。ただし、組織の権限設定やセキュリティポリシーにより、利用できる範囲は変わります。
- 料金プラン:法人向けEnterprise(30 USD/月)、法人向けBusiness(21 USD/月、2025年12月1日〜、300人以下の中小企業向け)、個人向けプラン(代表的なプランで 20 USD前後/月)、Copilot Chat(無料、2026年初頭にAgent Mode統合予定)
価格は2025年11月時点の目安です。契約前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
- セキュリティ:テナント境界による分離、アクセス権限の継承、機密情報の保護、学習への不使用
設計上は高いセキュリティレベルですが、組織側での適切な設定と運用も必要です。IT管理者は、Copilot StudioやMicrosoft 365管理センターなどの管理ツールで一元管理できます。
- 使いこなしのコツ:具体的で明確な指示を出す、段階的に改善する、データを整理しておく、必ず最終確認をする
特に重要な資料は、必ず人間が最終チェックしてください。
Copilotは「仕事を奪う」のではなく「仕事を進化させる」ツールです。定型的な作業、データの整理と分析、たたき台の作成はCopilotが担当し、創造的なアイデア、戦略的な判断、人とのコミュニケーションは人間が担当することで、より価値の高い仕事に集中できます。
まずは、IT管理者またはMicrosoft担当者に自社テナントでエージェントモードが利用可能か確認することから始めましょう。Word一般提供、Excel先行提供中、PowerPointはFrontier Program経由で利用可能です。効果を測定し、チームに広げていくことをおすすめします。
AI時代の到来は、恐れるものではありません。むしろ、私たち一人一人が、より創造的で充実した仕事をするためのチャンスです。Microsoft 365 Copilotは、そのための強力なパートナーになるでしょう。

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