Zoom無料版の40分制限は回避できる？再接続や有料版との違いを解説

オンライン会議ツールやリモートワークの普及により、今や「Zoom（ズーム）」は生活の一部となりました。しかし、無料で使っていると必ず直面するのが「40分の壁」です。

「いいところで会議が切れてしまった！」「習い事の途中で画面が消えて焦った」

そんな経験はありませんか？実は、この制限にはちゃんとした仕組みがあり、工夫次第で回避したり、より快適な環境を手に入れたりすることができます。

この記事では、Zoom無料版の「40分制限」の正体と対策、そしてGoogle MeetやMicrosoft Teamsといった他のツールへの乗り換え判断基準を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

重要な注釈： この記事内に記載の料金やプランは2025年12月時点のものです。サービスは随時更新されるため、詳細は各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。

Zoom無料版の40分制限とは（いつから？なぜ導入？）

Zoom（ズーム）の無料版（ベーシックプラン）には、1回のミーティング（会議）につき「40分」という時間制限が設けられています。時間が来ると、プツンと接続が切れてしまいます。

重要な変更点：1対1でも40分で切れるようになった

現在は、「久しぶりに友人と2人で話そう」という場合でも、無料版同士であれば通常は40分で強制終了されてしまいます（特別キャンペーンで一時的に制限が緩和される場合を除きます）。

複数人の場合との違い：「3人以上なら制限なし」はいつの話？

「3人以上のグループミーティングなら40分制限がない」という情報をネットで見かけることがあります。

現在の仕様：無料版のホスト（会議の主催者）が開催する会議はすべて40分までです。

なぜ40分制限が導入されたのか？

Zoomの創業者は「無料で無制限に使われると、サーバーの負荷が高まり、有料ユーザーの品質低下につながる」という理由を挙げています。つまり、無料版と有料版の違いを明確にするために、この制限が設けられているのです。

40分制限がもたらす「困った」：あなたは経験していませんか？

「たかが40分、されど40分」。この制限は、利用シーンによってさまざまな「不便」を引き起こします。

①オンライン習い事での中断

ヨガや英会話、ピアノなどのオンラインレッスンでZoomを利用している場合、40分で切れるのは大きなストレスです。レッスンの佳境で画面が消えてしまい、集中力が途切れてしまうことは、先生にとっても生徒にとってもデメリットとなります。

②家族・友人との通話が途切れる

離れて暮らす家族や孫との通話、友人とのオンライン飲み会も、40分制限の対象です。「話が盛り上がってきた！」というタイミングで強制終了されると、楽しい雰囲気も冷めてしまいかねません。

③仕事・打ち合わせでの再接続の手間

仕事で利用する場合、40分で切れることは「プロフェッショナルではない」という印象を相手に与えかねません。再接続（もう一度つなぎ直すこと）の手間を取引先にかけさせるのは、ビジネス上のマナーとしても避けたいところです。

Zoom無料版で40分制限を「回避」する方法

「有料版にするほどではないけれど、なんとかしたい」という方のために、無料版のままで制限と付き合う「回避策」をご紹介します。

方法①：40分以内で会議を計画する工夫

これを機に「会議は40分以内で終わらせる！」と決めてしまうのも一つの手です。

このように「制限時間があること」をポジティブに捉え、生産性を上げるきっかけにする企業やグループもあります。

方法②：再接続（入り直し）で時間をリセット【最も一般的な運用上の工夫】

無料版で40分以上話したい場合の最も一般的な「対策」です。

詳細な手順：

1. 40分が近づいたら、参加者に伝える

   「40分で一旦切れますので、同じリンクから入り直してください」と事前に告知しておくと、参加者が慌てずに済みます。

2. 会議が自動終了する

   時間が来ると、Zoom側が自動的に接続を切断します。これは誰かが終了ボタンを押すわけではなく、システムが勝手に切ります。

3. 同じURLで再接続する

   ホスト（主催者）も参加者も、元々送られてきた招待URL（または招待リンク）をもう一度クリックします。

4. 再度会議が始まる

   時間がリセットされ、また新しく40分間通話ができます。複数回の繰り返しも可能です。

この方法は、40分ごとに切断・再接続を繰り返すことで、結果的に長時間のミーティングを行うこともできます。ただし、Zoom無料版の1回ごとの40分制限そのものは変わりません。

方法③：無料版の制限を理解した上での利用

「3人以上なら制限なし」という噂については、前述の通り現在は誤りです。無料版である限り、人数による優遇措置はありません。

「無料で使い続けるなら、40分ごとの中断は受け入れる」と割り切って使うのも、一つの現実的な選択肢です。

Zoom有料版（Pro・Business・Enterprise）の詳細

「仕事で使うから中断させたくない」「毎回入り直すのが面倒」という方は、有料版へのアップグレードがおすすめです。

料金体系（月額・年額）

個人や小規模チームで利用する場合、最も一般的なのは「プロ（Pro）」プランです。Zoom公式「プランと料金」で最新の料金を確認できます。

有料版（プロプラン）のメリット

無料版と有料版の機能比較表

Zoom vs Google Meet vs Microsoft Teams：徹底比較

「Zoomを有料にするか、他の無料ツールに乗り換えるか」で迷っている方のために、主要な3ツールを比較します。

価格・機能・使いやすさの比較表

※Google Meetの時間制限は無料の個人向けGoogleアカウントを使用した場合です。Google Workspaceなど有料プランでは時間制限が異なります。

各ツールの特徴と選ぶ際のポイント

Zoomの特徴：安定性と高品質が最大の魅力

相手がアプリを入れていなくても、URLクリックで参加可能という手軽さが最大のメリットです。ただしスマホの場合はアプリがあった方が安定します。

Google Meetの特徴：Googleアカウントがあれば即利用可能

アプリのインストール不要で、ブラウザ（Chromeなど）だけで手軽に使えるのが利点です。ただし無料の個人向けGoogleアカウントを使う場合に限ります（Google Workspaceなど有料プランでは制限が異なります）。参加者全員がGoogleアカウントを持っている必要があります。1対1なら無制限（24時間）で使えるため、Zoomより有利です。

Microsoft Teamsの特徴：Officeとの連携が強い

Office製品（WordやExcel）との連携が強く、ビジネスでの利用に最適です。社内でOffice 365を使っているなら、シームレスに連携できます。

セキュリティ・プライバシーの比較

どのツールも基本的な暗号化などのセキュリティ対策はされています。

用途別おすすめのツール選択：あなたはどのタイプ？

あなたの使い方には、どのツールが合っているでしょうか？以下のチェックリストを参考にしてください。

①習い事・学習向け

【Zoom（有料版）】がおすすめ

「手元を映す」「画面共有をする」「録画を共有する」といった機能が最も充実しており、画質・音質も優れているため、レッスンには最適です。先生が有料版なら、生徒は無料版でも参加できます。

②家族・友人との通話向け

【LINEビデオ通話】または【Google Meet】がおすすめ

LINEのビデオ通話なら時間制限もなく、誰もが使っていて簡単です。パソコンで話したいなら、1対1で24時間無料のGoogle Meet（無料の個人向けプラン）が最適です。

③仕事・会社の打ち合わせ向け

【Zoom（有料版）】または【Microsoft Teams】

相手がZoomに慣れているならZoom有料版が無難です。社内でOffice 365を使っているなら、Teamsを使うと資料共有などがスムーズです。

④とにかく無料で済ませたい向け

【Google Meet】が最強

3人以上の会議でも「60分」まで無料で使えるため、Zoomより20分長く話せます。Googleアカウントさえあればすぐに始められる手軽さも魅力です（無料の個人向けプランの場合）。

Zoom有料版へのアップグレード手順（初心者向け）

「やっぱりZoomを有料にしよう」と決めた方へ、アップグレードの流れを丁寧に解説します。

詳細な手順：

1. Zoom公式サイト（zoom.us）を開く

   自分のアカウントでサインインします。

2. 「プランと価格」をクリック

   画面上のメニューから「プランと価格」をクリックし、「プロ（Pro）」プランを探します。

3. 「アップグレード」または「購入」ボタンを押す

   プロプランの欄にあるボタンをクリックします。

4. 支払いサイクルの選択

   「月払い（毎月払う）」か「年払い（1年分まとめて払う）」を選びます。年払いの方が割安になることが多いです。

5. 支払い情報の入力

   「クレジットカード」または「PayPal」を選択します。クレジットカード情報として以下を入力：

   • カード名義人（自分の名前）
   • カード番号
   • 有効期限・セキュリティコード

   住所などの請求先情報も埋めます。

6. 注文の確定

   内容を確認し、「発注」や「アップグレード」ボタンをクリックすれば完了です。すぐに制限が解除されます。

ツール・プラン選択チェックリスト：迷ったときはこれを確認

「結局、どれにしたらいいの？」と迷ったら、以下のリストでチェックしてみましょう。

まとめ：あなたに最適な「つながり方」を選ぼう

Zoom無料版の40分制限は、1対1の通話も含めてすべての無料会議に適用されるルールです。不便に感じたら、まずは以下の3つを試してみてください。

月額約2,125～2,399円（税込、2025年12月時点）のZoom有料版は、時間のストレスから解放され、より質の高いコミュニケーションを実現するための「投資」と考えることもできます。

まずはご自身の利用頻度と予算を相談して、最適な「つながり方」を選んでくださいね。

もし設定方法がわからない場合は、お近くのパソコン教室で講師に相談するのも良いでしょう。教室では、支払い方法やプラン選択の相談も、一緒にサポートできます。